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うたいつづける♪

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読書感想2004下

□□ どくしょっ! 本紹介 □□


海猫 ( 著者: 谷村志穂 | 出版社: 新潮社 )

海猫 ( 著者: 谷村志穂 | 出版社: 新潮社 )


何もかも捨ててもいい 思いつめた恋・・・ それは許されざるものだった
現在だったらこんな悲しい結末にはならないかもしれない
海猫のような目をした主人公の悲しいが 必死の思いが伝わってくる
極寒の地が 余計に悲しみを増していくようなお話
こんな人生を生きられますか?


間宮兄弟江國香織(著)

間宮兄弟江國香織(著)


いい人。 いい人はいい人で終わっていく
いい人だけど その先は・・・・・という兄弟    それが間宮兄弟
いい人だからこそ 一緒にいても和んでしまう 癒し系だが彼氏にはしたくない
でもなぜか気になるから誘われると遊びに行ってみたくなる だから彼らは自意識過剰になるのだ
でもそれはそれで発展しない 友達のまま・・・
あー こういう人って結構いるんじゃないかなーと思いながらも 彼らを少し微笑ましく感じた


生きながら火に焼かれて ( 著者: スアド / 松本百合子 | 出版社: ソニー・マガジンズ )

生きながら火に焼かれて ( 著者: スアド / 松本百合子 | 出版社: ソニー・マガジンズ )


女性は奴隷や家畜以下 家族の恥をさらしたら殺される
そんな国が今現在でも存在しているという
火あぶりの刑に処され 奇跡的に助かった女性が 必死の思いでその国の実情を訴える
こんなひどいことがあると世界にしらしめ 悪い風習がなくなるように
いろいろな国があると思うが 人を人として扱われない国なんて 日本にいると考えられない話だ
人は誰でも最低限の自由を与えられるべきだと思う
でもどうすれば その悪い風習を止める事が出来るだろうか 難しい・・・


 

約束 ( 著者: 石田衣良 | 出版社: 角川書店 )

約束 ( 著者: 石田衣良 | 出版社: 角川書店 )


悲しい思いをしても 生きていかなくてはいけない
悲しいとばかり 言っていないで 奇跡が起こると信じたい
この本を読むと本当に奇跡があるのかもしれないと思う
そして少しづつでも悲しみから立ち直り 前向きになれる本です
奇跡に涙してしまうかもしれません


【送料無料商品】俯いていたつもりはない

【送料無料商品】俯いていたつもりはない
永井するみ


人気のキッズスクールを中心に話が展開するのだが そこで問題が起きる
主人公はいつでも強くしっかりしていたはずだった
でも心のどこかでは頼る人を必要としていた 1人の人をずっと思い続けてきた
それには理由があった・・・
いろいろな感情が入り混じってしまうお話です



【送料無料商品】Nothing

【送料無料商品】Nothing
中場利一


人とつながっていたい どこかで触れ合っていたい
いろいろな関係があり そしてその関係があって良かったと思う
作風はおもしろくて なぜか不思議な感じのする短編です
人と仲良くしておこうと思うような話です



ウェルカム・ホーム! ( 著者: 鷺沢萠 | 出版社: 新潮社 )

ウェルカム・ホーム! ( 著者: 鷺沢萠 | 出版社: 新潮社 )



“家族”・・・普段はあまりにもありふれていて特別気にはしないが さまざまな家族があるはず
この本は「普通」の家族とはちょっと違う結び付きの2つのケースが描かれている
さまざまな家族があるのだから「普通」という定義が何かわからなくなる そもそも普通ってなんだろうと思う
大多数という事が普通なのか 誰かが普通を決めるのか そして普通じゃなくてはいけないのか・・・
特殊なケースであっても家族以上の愛情やつながりがあれば 安心するしそれが一番大切な気がします



1ポンドの悲しみ ( 著者: 石田衣良 | 出版社: 集英社 )

1ポンドの悲しみ ( 著者: 石田衣良 | 出版社: 集英社 )



誰でも経験する寂しさ 虚しさなどが徐々にではあるが前向きに変化していく恋愛の短編集
共感できる物や実体験に似た物も中にはあるかもしれません
いつのまにか好転するチャンスがあったり 普通にしていても幸せを知らずに呼び寄せていたり
沈んでいるだけではないんだなーと思わせてくれる終わり方をするので とてもすがすがしくなります



犯人に告ぐ( 著者: 雫井脩介 | 出版社: 双葉社 )

犯人に告ぐ( 著者: 雫井脩介 | 出版社: 双葉社 )



正義ってなんだろう? 正しい事? みんなが持っていて みんなが間違えやすい物?
どこに正義ってあるのだろうか 誰もが持っていると思っていた正義は 本当に本物なの?
周りに惑わされてはいないだろうか 冷静になって考えてみたい
メディアを使った新しい手法の捜査 うまく犯人に伝わるか?期せずして外野が邪魔をし始める
その中で冷静にならざるを得ない真の正義を担う男が 突破口を開こうと 犯人に告ぐ・・・




半落ち( 著者: 横山秀夫 | 出版社: 講談社 )

半落ち( 著者: 横山秀夫 | 出版社: 講談社 )
横山さんの本は結構読んでいるけど この本は読む機会が無かった
そしてやっと読む事が出来た
妻殺しで逮捕された警察官をめぐって関係者が動いていくのだが 周りが皆自分の身を考え組織や上司に逆らえない
命令に従いながらも 真実を耳にしたくていろいろと画策するのだが どうしても圧力が強く 
核心の最後まで辿り着けなくて 誰もが自分の立場を恨む
何もなくなった人が一番強いんじゃないかなぁと思う 捨て身・・・ なんでもできるような
正しい事も 間違えにされてしまうような 大組織の関係に すごく胸がムカムカする
そんな中で誰かが見ていてくれる 支えてくれる人がいる事は 本当にありがたいこと

天使の代理人 ( 著者: 山田宗樹 | 出版社: 幻冬舎 )

天使の代理人 ( 著者: 山田宗樹 | 出版社: 幻冬舎 )
妊娠した さてあなたはどう感じる? 喜ぶか悲しむか後悔するか何かを決心するか・・・
中絶はいけない事なのか 出産はいいことばかりなのか それぞれ人により考えが違うから 一概にこうとは言いにくい
妊娠したいのに出来ない人 産むかどうか迷う人 どうしても妊娠したい人 中絶は止めさせたい人
それぞれの登場人物が最後には知らずに一線につながっている
フィクションであるのにまるで真実のような気になってきてしまう 自分がその立場にいたらどうだろう?と思う でも簡単には答えが出ない
人って何だろう 生を授かる事はどういう事だろう
どこまでが良くてどこまでが悪いかというより そもそもの人間としての機能を原点から見直したくなる 

「だりや荘」 井上荒野
姉妹とその妹の夫という難しい3人の関係の中で それぞれが思い悩み 気が付き 決心する
3人の中の誰に感情移入してしまうか 全く別の性格・考えだけに 余計に複雑になる関係
いつの間にか応援してしまう登場人物がいるかもしれない もしかしたらそれは自分に似ているからかも・・・

「出口のない海 」横山秀夫(著)

「出口のない海 」横山秀夫(著)
純粋に野球が好きで野球をやっていればそれでよかったのに 戦時中というだけで 自由が利かなくなる時代
今またそんな時代になったら 今の人たちはどうするだろう? その時代の人たちはなぜ自分の為でなく国の為に身をささげてしまったのだろう
自分の行末が分かっている気持ち 大切な人に会うときもどうすればいいか悩む気持ち すごく悲しくなってくる
自分が戦争の武器になった時 私だったら何も考えられない 命令した人の気が知れない
どうしてそういう時代があったのだろう でも今も世界のどこかでは同じような事も起きてる
もうやめてほしい 誰かの正しい事は誰かにとっては間違いなのだから
読んで本当に悲しかった でも最後の主人公の気持ちはすごく暖かかった





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